後朝
〜ナルトの場合〜

 ふっと目が覚めて、すぐ傍にあるのは最愛の恋人の寝顔。朝一番に目にすることができてこれほど 嬉しいものはない。
 自分の腕枕で安らかに眠る顔を眺めるのは、間違いなく好きな時間のトップスリーに入るだろう。
 すっぽりと腕の中に収まる華奢な身体から伝わるぬくもりが心地よくて、ずっと離したくないと いう気持ちが顔を覗かせる。
 カーテンからもれる光に照らされてまぶしい瑞々しい白い肌も、さらさらとシーツの上に広がる まっすぐな緑の黒髪も、頬に影を落とす長いまつげも、輝いているようで、自然と笑みがこぼれる。 愛おしさがこみ上げてくる。幸せであると、実感する。 
 神聖なものに触れるように、そっと額にキスをする。
 それでもヒナタは起きない。

 ねえ、起きて。 
 その瞳に俺を映して。君の声で名前を呼んで。
 眠るその姿も好きだけど、やっぱり起きているときが一番いい。

 まつげが揺れて、閉じられていたまぶたが持ち上がる。不思議な輝きを宿した瞳が太陽の きんいろの髪と、空色の瞳を持った青年を映した。

「ナルト君……?」
 寝起きのぼんやりとした無防備な表情に、それを見ることのできる唯一の青年は笑って今度は 唇にキスをした。
「おはよ、ヒナタ」
「おはよう」

 きっと今日も良い一日。


短いです。ナルトが偽者です。というよりヒナタの寝顔の描写が書きたかったという まさしく駄文です。
こんな代物でよろしかったらどうぞお納めください。
執筆者/名前


モドル。
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