デート

「なあ、ヒナタ。明日は任務ある?」
「ううん。何もないよ。」
答えながらヒナタは洗濯物をたたんでいる。
「よし!じゃあ、明日は二人とも何もないな。」
ナルトは笑みを浮かべながらヒナタを見た。
ヒナタはナルトの「よし!」という言葉にひっかかった。
だいたい二人とも任務や用事がない日は一日中家の中で過ごす事が多い。
もちろん毎回ナルトに襲われるのだが。
明日もそういうことをするんだと思ってヒナタはナルトの方を見た。
「ナルトくん、明日はダメだよ。明後日はキツイ任務があるんだから。」
普段ならここでナルトは必死になって説得しようとするのだが、今日は違った。
「違うってばよ。たまにはデートでもしねぇ?」
という予想外の返事が返ってきた。
二人で暮らすようになってからというもの、たまに任務が重なって2、3日会えない事はあっても基本的には毎日一緒なので、二人で外に行くこともめったになくなった。
ましてやナルトがデートという言葉を使ったのは随分久しぶりなような気がする。
ヒナタがそんな事を考えていると、
「行くの?行かねーの?まぁ、おれはどっちでもいいんだけど。」
というありがたいお言葉が飛んできた。
「行くよ、行く。それでどこ行くの?」
「まぁ、まだ詳しくは決めてないけどピクニックでもしようか。」
「うん。でもナルトくんがそんな事言うなんて珍しいね。明日は雨でも降りそう。降ってほしくないけど。」
「おれはどっちでもいいんだけどねー。」
ナルトはニヤけながら皮肉を言った恋人を見ている。
「ばか。じゃあ、てるてる坊主作ろうっと。」
ヒナタはたたみおわった洗濯物を置き、どこからか持ち出した白い布でてるてる坊主を作り始めた。
一方ナルトはそんなヒナタを見ながら弁当に詰めるおかずをあれこれ考えていた。



翌日。
空は見事なまでに晴れて3月にしては少し暖かいほどの天気だった。
「こりゃ、ヒナタのてるてる坊主が効いたかな。」
ナルトは複雑な気持ちで空を見上げている。
「ナルトくん、ちょっと残念そうに見えるけど?」
ヒナタはナルトの顔をのぞきこみながら真剣な顔で聞いた。
いや、本人がそうしようと意識しているだけだった。
「ヒナタ、顔笑ってるってばよ。」
「うん。だってうれしいもん。」
ナルトのツッコミをうまくかわして満面の笑みで答えた。
これにはナルトも降参というふうに両手を上にあげた。

そうこうしているうちに小高い丘の上に着いた。
丘には子供連れの家族やお年寄りが数人いるだけだ。
「ここで弁当食べよう。」
といってナルトはシートを敷いている。
「うん。結構いい景色だねー。木の葉の町が全部見えるかも。」
「うーん、全部は見えないだろうけど、おれたちの家は見えると思う。」
「えー、どこどこ?」
「えーっと。ほらあそこに見えるのがおれの前の家の屋根で、そのちょっと先にあるあの建物だよ。」
ヒナタはナルトが指差している方向を一生懸命見ている。

弁当を食べ終わってナルトは満腹感から睡魔に襲われていた。
ヒナタは食べているときにようやく見つけたらしく、満足げな表情で遊んでいる子供たちを見ている。
「なぁ、ヒナタ。膝かしてくれ。なんだか眠くなってきた。」
「いいよ。今日はあったかいもんね。」
ナルトはヒナタに膝枕してもらいながら、眠そうな声で
「なんかたまにはこーゆーのいいなぁ。なんか幸せ・・・・・・。」
「うん。また来よーね。」
「おぅ・・・・・・。」
と言ったまま寝てしまった。
ヒナタはナルトの寝顔を見ながら「私も幸せ。」と呟いた。



 このような駄文を勝手に捧げてごめんなさい。書きながら、「北山様ならココは どうするんだろう?」などと考えていたもんで文がパクリっぽくなっていたらごめんなさいです。設定は「君と 暮らせたら。」より後なんで、17歳の三月って事で。
 あと、他の方々にもご感想をいただければうれしいです。
執筆者/たーやん


モドル。
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送