惑星のかけら


 「ただいま・・・。」

 「おかえり、ヒナタ!」

 任務から帰ってきて、家に入るといつものようにナルトくんは抱擁で迎えてくれた。彼の逞しい体に

ぎゅっと抱きつく。この彼の温もりがたまらなく好き。何故か彼に抱き締めてもらっているととても幸
せな気分になる。多分・・・、私がナルトくんのことが大好きだから。というより、それしか答えは無

い。

 しばらくすると頬に手を添えられて、彼は優しく口付けをくれた。

 「・・・ヒナタ、風呂、一緒に入ろうぜ?」

 「ナルトくん、まだなの?」

 「そ、ヒナタと入りたくてさぁ。」

 言い返す間も無く、ナルトは笑いながらじゃ、先入ってるってばよ、と風呂場に行ってしまった。

 でも、こんなに遅くまで待っててくれたのだし。入ってもいいかな。

 もしかしたら襲われるかも、とヒナタは苦笑しながら着替えを持って風呂場へと向かった。



 お湯は温かくて気持ち良かった。軽く唇を合わせ、ナルトの胸に凭れると、彼は後ろから優しく抱き

締めてくれた。

 「はぁ・・・。あったかいってばよ・・・。」

 「そうだね・・・。」

 頭もナルトの肩口に預けていると、悪戯な手が自分の胸を弄んでいた。その手を握ると、彼も握り返

してくれる。

 今はもうナルトと同棲していて、お互いに愛し合っていることも実感している。けれど、本当は、

もっともっと彼の傍にいてあげたい。自分も彼の傍にいたい。一緒に寝て、ご飯を食べて、もっと愛し

合いたい。そして・・・子供も創って、彼と一緒に愛情をかけながら育てていきたい。これから先、す

べきことは沢山。もちろんこの思いは、彼には告げていないけれど。

 「ふふっ・・・。」

 「なぁに笑ってんだってばよ、ヒナタ?」

 ナルトのほうに顔を向けると、彼も微笑していた。

 「なんでもないよ。」

 ヒナタは笑いながら応えた。ナルトは怪訝な顔でこちらを見ていた。



 まだまだ私達は欠片のようなもの。でもいつか、大きなかたまりになりますように・・・。

 そう、ナルトくんと一緒に。


惑星のかけら。スピッツからです。スピッツはSSに合うタイトルが多いです♪(待て。)
執筆者/清風


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