ハチミツ


いつもより遅く起きた。珍しく任務が休みだから。
目覚まし時計に目を落として、1つ大きな欠伸をした。
ナルトの心は弾んでいた。今日は休み。ヒナタとずっと一緒にいられるから。

「ナルトくん・・・?」
「ヒナター!」
入ってきたばかりの恋人を抱き締めて、彼女に口付ける。抵抗する彼女の手はとりあえず無視し て、しばらく甘いキスの味を堪能した。
唇を離すと、ヒナタの目は怒っていなかった。
「はー・・・。最高だってばよ。」
「・・・玄関だよ?」
「いいじゃん。最近任務ばっかで全然会えないし。こうして会うの1ヶ月ぶりじゃねぇの?」
「そうだね。・・・実は私も嬉しい。」
・・・まったく。素直じゃねぇんだから。
まだ玄関にいたことにやっと気づき、ヒナタに上がるように促す。
お互いに特別上忍とくれば、2人でゆっくりと会える時間など、下忍だったころに比べればかなり少 なくなった。だからこうして2人で会えるときが嬉しくてたまらない。
自分の夢は火影なのに、ヒナタと一緒にいられれば下忍のままでもいいや、などと思って いたこともある。それだけ自分にとってヒナタの存在は大きい。

ヒナタをベッドに腰掛けさせて、後ろから抱きすくめる。首筋に唇を這わせるとヒナタの体がぴくり と震えた。その反応を見て、手をそっと彼女の豊かな胸に伸ばす。
「・・・感じてんの?」
何も言い返さないな、と思っていたらヒナタがこちらを向いて唇を重ねられた。ヒナタから誘ってく るキスは大好きだ。さっきの自分の行為もいつものように咎めない。
・・・ヒナタも嬉しいのかな。
嬉しいに決まっている。

「・・・こうやってキスするのも久し振りだね。」
「そうだな。・・・てかさ、俺ってばもう限界なんだけど。」
ゆっくりとヒナタをベッドに押し倒して強く抱き締めた。ほっそりとしたヒナタの体を抱き締めてい ると、1人でいるときよりもずっと安心する。
「今日は離さねぇってばよ?」
「・・・うん。」
とろんとしたヒナタの瞳と目が合って、もう理性を保つことが出来なかった。
今日はずっとヒナタと愛し合おう。忍に許された唯一の休息のときなのだから。

ベッドの中で互いに声を上げながら、ナルトとヒナタは求め続けた。
「ヒナタ、可愛いってばよ・・・。」
「もう、馬鹿・・・。」

蜂蜜のような、甘い甘い2人だけの時間。


タイトルはスピッツから。「ハチミツ」です。結構好きな曲。
ちょっと気になったのが、特別上忍って任務で1ヶ月も忙しくなるのかなぁ、と。
2人で会える時間ぐらい結構ありそうな気が。
・・・ま、いいか。(笑/ぉぃ)
執筆者/清風


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